ストレージの故障が疑われる時のチェック項目 (Windowsが起動しない)

Windowsが起動しない時の不思議な症状について

パソコンのトラブルは多岐に渡ります。
✅ Windowsを起動していますのまま先に進まない
✅ 起動中に再起動してしまう
✅ そもそもWindows起動中の画面に移行しない

データ復旧が必要かどうかの判断も発生するので、できる限りすばやく状況を把握したいところです。
当店でも営業時間外でサポートできない時間帯がありますので、そんな時にこの情報が役立てば幸いです。


ここに記載した情報には誤りがない様努めておりますが、万が一情報に誤りがあった場合にはご容赦ください。ここの情報を利用する際はお客様の責任において利用してください。利用されたことによって生じるいかなる不利益も、当方では責任を負いかねます。

パソコン(ストレージ)の深刻具合と状況把握

この記事でも、ストレージ(HDDやSSD)の故障をきっかけにした故障を判定できるポイントを解説します。UEFI(BIOS)画面を見る操作がありますので、『パソコンの事は全然判らない』という方は無理をせず修理屋さんに見てもらいましょう。

分析する前の予備知識

ご自身のパソコンの詳細なスペックについて確認しておく必要があります。
特にストレージ(ハードディスクやSSDと言った機材のうち、何が何個ついているか?)の情報です。動作を速めるために複数のストレージが搭載されている商品もあります。【例】Optaneメモリ + HDD 【例】SSD + HDD
これらの情報を確認した上で読み進んで下さい。

デバイスが認識されていない

UEFI画面内で、ストレージと思われるデバイスが表示されていない場合。
状況! 深刻度は高めです。
データ復旧が必要な場合は、速やかにデータ復旧を行う事業者に相談しましょう。
時間との勝負でもあります。

違う型番、異なる容量の表示

搭載されているストレージ製品名が異なる場合があります。
【例】SATAFIRM S11
また、搭載されているデータ容量が不自然に小さい・大きい場合も故障が疑われる場面です。
状況! 深刻度は高めです。
データ復旧が必要な場合は、速やかにデータ復旧を行う事業者に相談しましょう。
時間との勝負でもあります。

認識されているストレージの個数と型番は合っている

今回の起動しない原因がどの箇所に発生しているか判らない状況です。
状況! データ復旧の検討は速やかに。
ストレージの故障とは断定できませんが、不確定要素が多くまだ安心できません。
速やかに作戦を決めて、行動してください。優先順位はデータ復旧 → 修理 です。

UEFIの画面が表示できない

操作手順が正しくない場合と、パソコンの故障や不具合からUEFI管理画面が出せない場合とがあります。
状況! どの箇所が悪いのか、よく判らない。
ストレージの故障とは断定できませんが、不確定要素が多くまだ安心できません。
速やかに作戦を決めて、行動してください。優先順位はデータ復旧 → 修理 です。

上記に分類されない、その他の事象

Windowsが起動できない、その他の症状についてはお近くのパソコン修理店、メーカーサポート、色々な専門のところがありますので相談してください。

もっとも避けるべき操作・作業

Windowsが起動しない症状が発生すると、もともとパソコンに備わっている色々な機能が発動し、色々なメッセージを表示します。また自動的に各種処理が始まったりもします。
あれらの処理は、機械的に行われている場合も多く、全てが正しい手順ではない場合があり、データ復旧などを第一に考えている方にとっては、データ復旧にとってマイナスとなる作業を選択し、実施してしまっている場合 があります。
これは、画面に表示されたメッセージに従って、お客様自身が選択した操作も含みます。

選択肢として表示されたんだから、これで直るんだろうと過信せず・・・
どういう作業を実施し、どのような副作用があるのか、ちゃんと吟味して実施させてください。
間違った選択をし実施した場合は、かなりの確率で【データ復旧が厳しくなる場合が多いです。】
『自動修復』を筆頭に、そんなにたいした機能ではない事実も覚えておいてください。

むやみに、システムの復元を実施すること

復元を選択してしまう方が結構いらっしゃいます。
ストレージ故障の場合、かなりの【悪手】となりますのでご注意ください。
この選択肢を選んでも大丈夫な方は、データは無くなってしまっても影響がない方だけです。

むやみに、回復処理を実施すること

回復を選択してしまう方が結構いらっしゃいます。個人データは残せますという表示(選択肢)があるので安易に選んで実施する方が多いのですが、この処理は最後まで正しく回復作業が終了した場合に限った話しで、途中で不具合が見つかって停止したとか、エラーで中断した場合には、個人データは保証されない事例が多いです。
個人データが大事な場合は、回復の前にデータ復旧サービスを検討してください。
ストレージ故障の場合、かなりの【悪手】となりますのでご注意ください。
この選択肢を選んでも大丈夫な方は、データは無くなってしまっても影響がない方だけです。

むやみに、リカバリー処理を実施すること

これは確実にデータが消えます。メーカー出荷状態に戻りますので失敗しても成功してもデータは完全に無くなります。

何回も起動を繰り返すこと

Windows が起動できない事象は論理的な場合が多く、何回か起動すればそのうち起動するだろうという感じのトラブルではないことが圧倒的に多いです。
ストレージ故障が原因だった場合、この動作がストレスになりとどめを刺してしまう場合がありますので、むやみに起動を試みるのは絶対に避けてください。
この選択肢を選んでも大丈夫な方は、データは無くなってしまっても影響がない方だけです。

自動修復を何回も実施すること

最近のWindowsパソコンでは、トラブルが発生すると『自動修復』なる仕組みが発動することが多いです。この名称は何でも直してしまうような素敵な響きがある語句ですが、残念ながらこの自動修復で直せるトラブルは、ごく初期のものだけで多くの症状はこれでは解決できません。
二回以上動作させるメリットはありませんので、意識的に二回目の動作が開始しないよう、電源投入などの処理は注意してください。

初回であっても、延べの動作時間には注意が必要です。
この自動修復の処理自体は、かかっても30分~2時間で済みます。(これでも少し長めに申し上げています。)
年式が古いパソコンで、もう3~4時間も動作っしているような場合、データ復旧の優先度が高い時は特に、作業を中断させる必要がないかも含めて、お近くのパソコン修理店にご相談ください。
自動修復の動作は、壊れかけのストレージにものすごく負担のかかる作業となります。