今からバックアップをしようと、決めた貴方に贈るアドバイス

まとまった量のバックアップは大仕事!

連休など、まとまった時間が取れたときに、ふと、大がかりなバックアップ作業をしよう!と思い立つ方も多いと思います。日々こまめにバックアップをしている方を除けば、こういう風に思い立った時に数十GB ~ 数百GB レベルの沢山のデータをバックアップする機会も、最近では珍しくなくなっています。

ここでは当店の修理スタッフが目にした、バックアップにまつわる悲惨な実話も織りまぜながら、これからバックアップを始める方にアドバイスをしたいと思います。先人たちの失敗を糧にして、同じトラブルに見舞われないよう頑張ってください。
運悪く、この手のトラブルに遭遇してしまったら、当店にご相談ください。

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バックアップ前に他の作業を行わない (1)

まじめな方、几帳面な方がハマりやすい罠ですが、綺麗で整ったデータをバックアップしたい!という気持ちが働くのか、事前にデータを触る方が多いように思います。あまりしられていない統計ですが、大事なデータの消失原因は、保存機器の故障もあるのですが、人間の操作ミスで消失する確率も抜群に高いのです。
できるだけ、オリジナルな状態でまずはバックアップをしておくという習慣を意識してください。

バックアップを行う前にデータの閲覧や整理をしない!

『せっかくバックアップするんだから、ピンぼけ写真や、極端に短い動画などを削除し整理してからバックアップをしたい』そう思う気持ちはよく判ります。よく判りますが、ここはぐっと堪えて、最初にバックアップを作成してください。無駄なデータをコピーしてしまっても構いません。ぜひ最初にそのままの状態でバックアップしてください。
注意! 慣れない作業をする時、人はミスをする可能性が高くなります。

日頃行っていない珍しい作業をする時は、機械よりも圧倒的に人間の方でミスをしがちです。何も手をかけていない状態のデータを真っ先に取っておくのが、バックアップという珍しい作業の性質上、最善の効果があると思います。

データの整理を行いたければ、手つかずの状態でバックアップを行ったあとでそれらの整理整頓を実施して、再びバックアップを行ってください。二回目のバックアップは別領域に実施して一回目のデータに上書きしないように配慮してください。
作業ミスでデータが消失していた場合に備えてのデータ保護の目的です。

格言!データの整理を始める前に、まず最初にバックアップを実施すべし!

整理を先に始めた際のトラブル事例
・不要なデータを削除しているうちに、消してはいけなかったデータまで消してしまった。(操作ミス)
バックアップをするはずが、ここでデータ復旧サービスを依頼することになってしまった。
・重複したフォルダーだと判断して片方を削除したが、実は内容が違っていて消してはいけなかったようだ。

バックアップを行う前に動画の編集をしない!

比較的動画のデータは、ファイル・サイズが大きいので『不要なシーンをカットすれば、サイズが小さくなってバックアップ先の容量を圧迫しなくて済むな』と、バックアップを実施する前に動画の編集に走ってしまう方がいらっしゃいますが、これはお勧めしません。

編集や整理を先に始めた際のトラブル事例
・本格的に写真や動画に見入ってしまい、バックアップをする前に時間が無くなってしまった。
・動画の不要なところをカットしようと動画編集をしたが、残すはずの本編を消してしまった。
・動画編集中の異常動作で、動画ファイル本体が再生できなくなったなどの、原因不明系トラブル。

他の作業をしながらバックアップしないこと!

格言!先にWindows Updateしようなどとは思わない!
格言!何かの更新をしながらのバックアップ作業は絶対にダメ!

バックアップ作業中は他にすることがない、という理由からかもしれませんが、とにかく他の作業をしながらバックアップをして、そのトラブル発生をきっかけとしてデータをおかしくする事例がありました。
当店の二大トラブル事例は、
・バックアップの前にWindows Updateを実行したら、そのままWindowsが起動しなくなる事例。
・バックアップ作業と平行して、他のプログラムを動かしていたら、一緒におかしくなった事例。
このふたつが多いです。いずれもかなりの確率でデータ復旧サービスに依頼する場合が多いです。

とても大事なことなので二回言います
バックアップを始める前に余計なこと(Windows Update)は行わない。その他更新作業も後回し。
アップデートは意外に高い確率でパソコンが動かなくなる操作と心得よ、という位に怯えていてちょうど良いです。

過去にコピーしたデータを先に消さないこと!

格言!まず現在のデータをコピーするのが先!

過去にコピー(バックアップ)をしたことがある方は特に注意してください。
今回改めてコピー(バックアップ)しようと思った時に、作業開始前に以前のバックアップしたデータを消す方がいらっしゃいますが、これは手順として間違いです。
正しい手順は、現在のコピー(バックアップ)を実施し終了してから、過去のバックアップを(必要なら)削除する、という順番です。
これにはふたつの効果があります
・バックアップをする前に過去のデータを消すと、この時間帯だけバックアップが存在しなくなる。
→ 元のデータに不具合が発生したら、データ消失の一大事になります。

・過去のデータを合わせて保存しておくことで、元のデータから既に消えてしまっているデータがあってもそのデータを回復することができます。
→ 保存容量に余裕がある場合は、過去のバックアップも合わせて取っておく方がメリットが多いです。

事前にバックアップ量の確認をしておく!

格言!寝てる間に作業をさせる時は、コピーする量と空き容量に細心の注意を!

バックアップ作業は、実施する頻度が少ない場合は、一回のバックアップデータ量が多くなりがちな傾向があります。数時間以上かかる場合などは、夜寝る前に実行して、朝確認しようという方も多いかもしれませんが、コピーするデータ量や、コピーする先の空き容量を確認せずに実行してしまうと、コピーが完了する前に『空き容量が足りません』と途中で停止してしまう場合があります。
どこまでコピー(バックアップ)がされたか判らない場合は、結局最初からやり直しになることもありますので、長時間のコピー(バックアップ)になる場合は、コピー先の空き容量に十分注意してください。

『移動』と『コピー』を間違えない!

格言!パソコンの操作に不慣れな方は、移動ではなくコピーを使うこと!

言うまでもなくバックアップは、コピー機能を使って複製を作成することです。
嘘でしょ?ブログ記事のネタでしょ?と思われるかもしれませんが、この思い込みに起因するトラブルの相談は、かなり多いです。人の思い込みというのはスゴイもので、自分ではコピー(バックアップ)の操作をしたと信じて疑わない方は、最後までこの事に気づいていません。
慣れない作業をする時は、作業実施前と作業実施後に自分の思った通りにデータがコピーされているか?エクスプローラなどで確認をしておくべきですね。

実際にあったトラブル事例
・突然データが消えた!と相談を受けたが、事前のバックアップ作業での操作ミスだった。
・データ復旧が必要という場面になってしまい、本来なら不要だった復旧費用が発生してしまった。