雷が鳴っている時間帯にパソコン作業をする際に気をつける事

雷の国、栃木県

まだ6月だというのに、『こんな時期に花火大会じゃないよね?』と勘違いしそうな位の雷雨が頻発しております。数秒に一回、稲光が発生し『自宅があっちの方だけど、帰りたくないな・・・』みたいな感情が芽生えたりします。線上降水帯なんで言葉をよく聞くようになった頃から雷も一段と激しくなってきた印象があります。
雷雨自体は、栃木県内ではそんなに珍しくない光景ですが、今の時代『雷雨のタイミングでもパソコン(仕事)を継続しなければならない』となると、故障回避・安全確保など色々なことに配慮しなければなりません。

一般的に知られている回避策や軽減策についてまとめますので参考にしてください。


ここに記載した情報には誤りがない様努めておりますが、万が一情報に誤りがあった場合にはご容赦ください。ここの情報を利用する際はお客様の責任において利用してください。利用されたことによって生じるいかなる不利益も、当方では責任を負いかねます。

雷雨の時に気をつけるべきトラブル一覧

定番の落雷被害から、今どきのトラブルまで。

落雷による機材の故障

シンプルに落雷で機材が壊れます。家の近くに大きな雷が落ちると結構な確率で家の中の家電が壊れるというアレです。
言い換えると、落雷による過電流・停電・瞬停によりパソコンを始めとする機材に生じるトラブル全般。パソコンにおいての二大巨頭は【パソコンが起動しなくなる】【利用中のデータが消失する】

インターネット回線設備の隔離

ネット環境に利用している機材も落雷被害の対象になります。
プロバイダーから借用している機材が、落雷による停電・瞬停により故障したり、自前で用意した機材(ルーターなど)が故障することでも発生します。先のパソコン類の故障と合わせて、クラウドサービスへのアクセスができなくなるという【今どきの不具合】に警戒が必要です。

NASやサーバ類など独立系機材の故障

個人で使用しているパソコンも落雷被害に遭いますが、複数人で共有しているサーバ類、NASなどの共有設備が落雷による停電・瞬停により故障することを考慮しなければなりません。
中でもNAS製品は導入数が増えている機材で、日々便利に使っていて『動いていて当たり前』の存在で気にかけていない事も多く、落雷の時間帯にいつのまにか被害に遭っていたという事例もあります。

お勧めの落雷対応

落雷被害を予防するような専門の機材を導入する予算がない企業や団体の方でも、知恵と工夫で困難を乗り切れる場合があります。当店でも実践しているアイデアを公開しますので参考にしてください。

日頃からのデータバックアップ

これはどんな場面でも絶対に有効です。どの時点のデータが保管されているかで、トラブルに見舞われ被害が生じても、比較的に少ないコストで困難は乗り切れます。絶対に定期的なバックアップは必要です。

UPSなどの機材は過度に信用しない

落雷時の停電や瞬停を回避する【UPS 無停電電源装置】なる商品があります。大きな会社さまを中心に導入されていますが、これらをもってしても回避できない落雷被害というものがあります。被害に遭いにくくなる位の考えで対応しておくとバランスが良いです。
また雷サージを予防するという製品においても、絶対的な保証はなく【多少の軽減が期待できる】位の考えで対応しておくと実態に合います。

基本的な考えは、落雷時においても安全に利用できるための設備ではなく、危険回避が遅くなった場合に時間稼ぎができる程度の期待値でちょうど良い感じです。

ノートPC利用の推奨

デスクトップパソコンは、バッテリーが内臓されていないので落雷の被害は受けやすいタイプとなります。ノートパソコンのバッテリーによる被害の防止(停電・瞬停電)を期待して、以下のような組み合わせで作業を行います。
✅ 落雷の時間帯にはノートPCを利用すること
バッテリーで運用 (ACコンセントを外し)
無線LAN(Wi-Fi接続)で接続すること
これらをセットで活用することで、落雷によるパソコン自体の故障を予防します。

ただし、これはパソコン内に閉じた作業についてのアドバイスでして、インターネットを介したクラウドサービス利用時のトラブルは回避できないので注意が必要です。

ルータも切って完全にパソコンだけで作業を継続

クラウド上(例えば OneDrive上)のファイルを雷雨発生中でも操作したいのなら、あらかじめUSBメモリなどにそのデータのコピーを作成しておき、
✅ ルーター、モデム、ホームゲートウェイなどの製品の電源を切って、コンセントから外す
✅ ノートPCで、バッテリー駆動で動作させ、
USBメモリに保管したデータに更新作業を行う。

これらを実践することで、パソコンやインターネット関連の設備が落雷被害を受けることを回避し、かつ作業が継続できます。
※ただし、ネット環境が停止しているのでメールなどの確認ができないことや、光電話(ルータを介したIP電話)が利用できなくなります。大事な着信がある場合はリスクと照らして判断なさってください。

テザリングなどで代替の通信手段を確保

インターネットの機材が故障し、パソコン類は利用できる場合、とにもしくにも通信環境が必要という場面が生じます。トラブル発生以前に自分が所有するスマホなどでテザリング機能が正しく動作するか、予行練習しておくとスムーズに代替環境で作業ができます。

コンセントから電源を取っている周辺機器にも注意が必要

雷雨時のパソコンへの対処が済んでも、周辺機器、例えば『外付けハードディスク』などの電力をコンセントから取っている場合、過電流・停電が発生することでハードディスクが物理的にダメージを受けることがあります。
コンセントからの電力を必要としない周辺機器を意識しながら、雷雨時の周辺機器を選定してください。

この記事をヒントにして

自分のところでは、雷雨の時にどのようにパソコンを作業するのか ?
色々な選択肢がありますので、ルールだけでも考えておいてください。

✅ 雷雨の時は、いそいでパソコンをシャットダウンして利用しない。
デスクトップPCは急いで止めるがそれ以外のものは、普通に使う。
ノートパソコンのACアダプターを外して、バッテリーで運用する。
✅ NAS や ルーターに関するものまで、完全にコンセントから外して完全防御する。

色々な選択肢があります。
みなさまのご希望のリスクと利便性を選んで、雷雨に備えてください。