携帯電話(スマホ)の端末代金と通信料金が分離して大きく変わること

スマホの代金と月々の通信料がきっちり分かれる利点と欠点

携帯電話・スマホが登場し始めてからずっと、携帯電話やスマホを契約する際は、ケイタイショップに行って、機種を選んで、通信プランとオプションを選んで、各種お値引きを合計した、『実質的に月々支払う価格』というものを支払って利用してきました。
簡単に書くと、

  • 購入した電話の月賦価格
  • 加入した通信プラン費用 (とオプション)
  • ▲ お値引き
  • これらの合計 = 実質的に支払う月々の料金

こんな計算式です。通信プラン費用で少し多めに頂戴して、購入した電話の月賦の一部を負担して、電話が安く買えるような錯覚を起こさせ販売する方法 です。問題点は費用が混ざってしまい、電話購入費用がいくらで、月々の通信費用がいくらなのかが明瞭でなくなること。契約条件が複雑で他社に契約を変更しにくいという点があります。
そもそも携帯電話各社は、お客様を長くつなぎ止める方法としてこの販売方法を発明しているので、販売会社側と規制や見直しをしたい側、お互いの考えは一致しません。
ですが、法律でこのような商売の方法が制限され、ここ最近でがらっと変わってきたようです。

携帯電話と通信契約は別々に行うという販売方法

簡単に書くとこういうことです。
スマホ本体は本体で購入し、通信契約は別途契約を行う。お互いの契約を条件に割引を適用したり、契約期間を縛るような契約がやりにくくなります。携帯電話各社は、今までに近い契約方法でお客様をつなぎ止める新しい販売方法を開発しているようですが、まだ混乱は続いているようです。

実は今回の販売方法の変更で、大きく変わること

契約方法が変わって、スマホはスマホで、通信契約は契約として別々に行い、いつでも契約が変えられる。
これらの契約方法は全然珍しくなくて、日本以外ではこれが標準の購入・契約方法です。
日本では丸ごと全部おまかせ的な契約に近いので、今回の規制でいろいろと商売の方法を見直さないといけなくなってきています。

格安SIM などの事業者と競争が始まり、以前のような総支払額として高価な契約ができなくなってきて、携帯各社としてもっとも変わらざるを得ない領域、それは『ケータイショップでのサポート品質』 です。

今まで、携帯・スマホの契約者は何かトラブルが発生すると、契約をしたケータイショップに出向き相談していました。もちろん修理などが必要な場合は、メーカーさんに修理の手配をしたりします。メーカーの過失で発生しているトラブルや操作にやりにくさなどもこれに該当します。こういう事例の場合は、メーカーさんからサポートの費用がケータイショップに支払われるので通常の有償サポート代行業務の範囲となります。

ただし、圧倒的に多い(と当店が予想している)のは、スマホを利用していて判らないことの質問に相当するもの で、このような対応を行ってもメーカーからサポート業務と認定されないもので『無償対応』となる場合が多い ようです。

気軽に相談できていた事のほとんどが有償サービスに

たぶん、これは作戦ミスで、誤った価値観で定着させてしまったケータイショップ側のミスです。
最初に携帯電話が爆発的に普及し始めた時に、メーカーが責任を負うべき相談内容と、個人のスキルの差によって生じる質問や相談は分けて、後者を有償サポートとすべきところ、(ここからは想像ですが) そこそこの料金を頂戴していて、事業として余裕があったせいなのか、『まぁいいじゃないか、いよいよ大変になったら考えよう』と、有償サポートの定義や線引きをしなかったのではないかと推察しています。

第二の失敗は、スマホが普及し始めたときです。
このタイミングでも、通常利用する際の質問や相談を有償サポートにするチャンスがあったのですが、当店スタッフがお客さんとしてケータイショップを利用する限り、そういう風に有償対応と無償対応を区別することはしていなかったと思います。ただ手に負えないものは『メーカーに直接聞いてください』か『当店では対応していません』のいずれかで、無償サポートで対応できないものは断る、という方法で先のばしにしていたような印象です。

Apple製品を扱い始めたときが最後のチャンスでした。あのときも明らかな製品の不具合の時に連絡先をお渡しするくらいで、一切のサポートをしませんでした。Appleさんとの契約もあったので全てがケータイショップ側のミスとは言えませんが、携帯各社の中で、英断をする企業があったら、例えば、あのタイミングでAppleの『認定サービスプロバイダー』に登録する店舗を増やすなどの対応を進めていれば、販売とメンテナンスをしてくれるお店として、今でも不動の地位を守っていたと思います。

令和時代のケータイショップは、販売と無償サポート、そして有償サポートとを幅広く行えるかどうか、そこが鍵となりそうです。

これからスマホを購入する方へ

今までのケータイショップのように、『ケータイショップで買っておけば、あとあとも面倒みてくれるので安心だ!』 と、昭和や平成の頃のような感覚でいると、ちょっと肩すかしになります。お得意さんの特典のようなものは少なくなると思います。
購入する店と、サポートや相談を受ける店を分けて考えるのが当たり前の時代に変わりつつあるのかもしれません。

当店でもスマホのサポートを行っています

修理の対応はケータイショップさんにおまかせするとして、日々生じる疑問や質問、各種トラブルなどにも対応しています。費用のほとんどは、『パソコン何でも相談』🔸 メニューを使って対応しますので、比較的安価にサポートが受けられます。
パソコン360へのお問い合わせは、お電話、電子メールにて