Windows10 大型アップデートの前に注意すること、準備事項

6カ月に一回の『大型アップデート』について

Windows 10では、年に2回、春と秋に大規模なアップデートが提供されます。
一般的にこれを『大型アップデート』と表現し、日々提供される細々した修正プログラムとは区別して扱われます。ここではバージョンによらない共通の注意事項や、準備内容についてまとめます。

大型アップデートの特徴と解説

言葉通り、大規模に変更されます

日々、細かく通知・実行される修正プログラム、例えば『Windows 10 累積的な更新プログラム (KBxxxxxx)』とか、『Windows 10 バージョン xxxx 用更新プログラム』などが、良くあるタイトルです。これらは色々な機能やソフトウェアに対する個別の修正プログラムであるのに対して、大型アップデートは、Windows 10そのものを大幅に刷新することから、大方アップデートとか大規模アップデートなどと呼ばれています。修正だけでなく新機能も合わせて折り込まれるのも特徴です。
最大の問題点は、修正や追加の内容が多く、アップデート後にWindows 10で不具合がでやすい傾向があるということです。

順番が来たら、自動で更新されます

そんなリスクがあるのなら、私は大型アップデートはしたくないな、そういう風に思う方もいらっしゃるかと思います。自動更新は多少の期間なら遅らせることは可能です。Windows 10の特定エディションではそういう指示が可能です。ですが最終的には、更新の順番が来たら、自動的に更新されてしまいます。
新しい大型アップデートが発表されたあと、通常は1~2カ月くらいで通知とアップデートが行われます。

この更新を怠ると18カ月で『サポート対象外のOS』に

Windows 10は、バージョンと呼ばれる内部の版数を持っており、この大型アップデートを実行すると新しいバージョンに更新されます。マイクロソフトの保守サポートの定義では、このバージョンが現行のバージョンに対して『3つ前のバージョン以前はサポートの対象外』 という規定になっています。
大型アップデートによる不具合がいやなので、ずっとあるバージョンで粘っていると、最短で 13カ月を過ぎると現在利用しているバージョンが『サポート対象外』となり、以降修正プログラムの提供が行われなくなります。

バージョンの確認方法については当店のページでも解説しています。『【設定】-【システム】』🔸

だいたい忙しい時期にアップデートが始まります

Windows 10発売当初から、色々なタイミングで大型アップデートが提供されてきましたが、ここ最近の提供時期は、5月ころと11月ころが最近の定番になっています。お仕事などで利用されている方は、連休明けの大型アップデート実施に伴うトラブル、年末~年明け直後の大型アップデート実施に伴うトラブル、このあたりに被害やご相談が集中する傾向があります。

大規模アップデート前に行うべき作業

大型アップデートを実施することでトラブルが発生しやすいこと、でも大型アップデート自体は適切なタイミングで実施してゆかなければならないことをご説明してきました。
被害に遭わないようにする手段はありませんので、被害に遭っても被害を最小限にする対策を事前に行うしか方法がありません。各種方法をピンポイントでご紹介します。

大事なデータを念入りにバックアップ

基本中の基本ですが、大事なデータのバックアップを行います。
作成した文書、撮影した写真、インターネットのお気に入りなど、個人・事業問わず重要と思われるものから、会社様などで利用されている各種システム(顧客管理、販売管理、在庫管理)などのシステムのデータ、これは意外と見逃している方が多いので注意が必要です。

★大型アップデートでトラブルが発生する場合、システムそのものが起動しなくなったり、比較的症状の激しい壊れ方をする可能性が高いので、この場面でのバックアップは、そういう場面になっても泣かない程度の、しっかりとしたバックアップが必要です。

システム全体のバックアップも取ると更に安心度アップ

中のデータもさることながら、インストールしているソフトやシステムも重要だ、そういうお客様も多いですが、そういう場合は、通常のデータバックアップ以外にシステム全体のバックアップが必要になります。
具体的には、Windows標準のバックアップ機能を用いる方法や、システムイメージを作成する方法があります。個人的にはデータもシステムも完全なコピーを作成するのであれば、後者のシステムイメージ作成がお勧めです。パソコンに搭載されているハードディスク(HDD/SSD)の容量と同等の外付けHDDなどが必要になります。時間のかかる作業になりますので、通常使っていない時間帯で自動的に動作させておく必要があります。

総括

大型アップデートは、通常の修正プログラムと比べて不具合が発生しやすい作業です。
過去に不具合を味わった方は、この記事を読まれなくても既に実施されている対策かもしれませんが、今まで幸いにもこのような不具合を経験されていない方は、いまひとつピンと来ないかもしれません。
アップデートの翌日に、Windows 10がまったく起動しなくなったという場面を想像した時に、どのような対処をしておくべきか?大型アップデートの発表がある時期は、特に注意して検討を行って下さい。

各種作業のご説明や作業代行を行います

記載内容が難しくご自身ではできない場合は、当店で詳しくご説明するサービスや、作業を代行するサービスを実施しております。しっかり学んで、大規模アップデートによる不具合に対処できるようになりませんか?

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