Intel製CPUの世代名称と追加/変更された機能、特徴点などのまとめ

Intel CPU情報のまとめ

当店スタッフの備忘録を兼ねて、CPU世代間の違いや特徴についてまとめます。
それぞれの解説について深く知りたい方は、キーワードを便りに検索して知識を深めていただければと思います。

第12世代 Alder Lake

開発コードネーム は、アルダーレイク(Alder Lake)
発表時期は、2021年の秋で、製造プロセス は、10nmルール。スケーラブルアーキテクチャ。

特徴 (CPU)

形状 はっきりとした『長方形』に変更。(今までのはだいたい正方形に感じる)
✅ 性質の異なるコアの混在搭載。性能優先、従来のコアに相当するPコアパフォーマンス・コア (Performance Core)と、電力効率に優れているEコア高効率コア (Efficient Core)を搭載する。
更に、スレッド・ディレクター(ITD – Intel Thread Director(と呼ぶスケジューリングモジュールを搭載し、Pコア、Eコアそれぞれを効率的に使い分ける動作を行い性能と電力両方の最適化を行います。この機能は、Windows 11 が持つ機能に最適化されていて、第12世代の効率を最大限に発揮できると記述があります。

CPU名称による詳細

末尾K、末尾KF – オーバークロック対応。Z690 チップセットが必要。
末尾F – 内臓グラフィック機能が省かれていて、グラボが別途必要。(KFも同様)
※KFって、i9のみの構成かな?
関連ツール – Intel Extreme Tuning Utilityは、Windows上でオーバークロッキングを操作できるツール。

特徴 (対応MB)

✅ Intel 600シリーズ・チップセットに対応。
CPUソケット は、新規格の LGA 1700に変更。
✅ PCI-Express Gen 5.0に対応
✅ メモリー規格 DDR5-4800 および DDR4-3200 に対応。
※マザーボード製品によって、サポートするメモリー規格が変わる予定。

対応チップセット情報

Z690 – フルサポート(最上位)
H670 – Z690からオーバークロック機能が省かれる。
B660 – DMI、PCI Express 4.0/3.0レーン数、USBポート数が変更(少なくなる)
H610 – ほぼ同上

特徴 (搭載機能・サポート規格)

✅ Intel Iris Xeグラフィックス。最大4画面の出力に対応。
HDMI 2.1 対応
DP 1.4a 対応 (Display Port)

第11世代 – Comet Lake

特徴 (CPU)

CPU名称による詳細

末尾F – 内臓グラフィック機能が省かれていて、グラボが別途必要。(KFも同様)

特徴 (対応MB)

✅ Intel 500シリーズ・チップセットに対応。
✅ PCI Express Gen 4.0 (20レーン) に対応
DMI Gen 3.0×8対応。チップセット~プロセッサ間の帯域幅が従来比 2倍。
✅ メモリー規格 DDR4-3200 に対応。

特徴 (搭載機能・サポート規格)

USB3.2 gen 2x2 (20Gbps) のサポート。
WiFi 6E サポート。
Thunderbolt 4 サポート。
→ USB-Cにおける搭載仕様の混乱が、ある程度収束できそうな期待。
・Intel Wireless-AX CNVi 搭載
第10世代CPUとの後方互換性

対応チップセット情報

Z590
H570 – メモリのオーバークロック機能が搭載
B560 – メモリのオーバークロック機能が搭載
H510
※ ひとつ前のZ490/H470は、BIOSアップデートにより第11世代CPUをサポート。

第10世代 – Comet Lake-S

特徴 (CPU)

CPU名称による詳細

モディファイア-サフィックスの名称で、サフィックスが4桁から5桁に。
【例】Core i5-10400 … 10が第10世代を示すもので、残り3桁(400)がCPU性能を表します。機能・性能・省電力性能が優れているほど数字が大きくなります。

特徴 (対応MB)

✅ PCI Express Gen 4.0に対応
✅ メモリー規格 DDR4-2933DDR4-2666 に対応。

対応チップセット情報

Z490
H470
※ Z490/H470は、BIOSアップデートにより第11世代CPUをサポート。
B460
H410

記述の解説

開発コードネーム は、開発中につける名前でニックネームのようなもの。インターネット上の情報でもコードネームでCPUを呼ぶ機会も多いが、一般の利用者がお店などで問い合わせる場合は、『第12世代の』という風に話した方が伝わりやすいと思います。いわゆる通が好む呼び方という感じでしょうか。
製造プロセス は、製造技術の進歩を表す目安。より微細な加工になっていく傾向がある。製造世代により以前と同じ製造プロセスとなったり、新しい製造プロセスになったりする。